皆さんは自分自身を振り返る時間をどの程度取っているだろうか？
先日、ビジョンワークショップというセッションに参加した。そのセッションが自己を知るという意味でとてもよかったので、今回のコラムではこれを共有したい。ビジョンワークショップとは、自分の動機や大切にしている価値観を知ることで自分自身の働く源泉を探るというこ
とを目的にしている。これは意欲ある若手ビジネスパーソン有志のネットワーク「グロービス・ビジネス・フォーラム」が主催したものである。
1日をかけて自分自身を様々な角度から振り返ってみる。過去については以下のような点について考え、参加者全員で共有していく。
・小学生～大学時代に楽しかった経験は何か？それはどうして楽しかったのか？
・理由もなくワクワクする事柄は何か？
・尊敬する人は誰か？なぜその人を尊敬するのか？
・仕事の中で一番の至高体験は何か？
・自分が許せないことは何か？
etc.
そして、自分の将来についても考えていく。たとえば、以下のようなシチュエーションを想定し、自分が大切にしたいことを掘り下げていく。
・あなたは数十年後にある雑誌記者に「今最も輝いている人」というテーマでインタビューされる。仕事とプライベートについて語ってください。
・あなたが亡くなるときに家族、友人、同僚に「どんな人だった」と言われるか。
このようなワークショップを繰り返し行っていきながら、自分自身の動機や大切にしている価値観を探っていく。そして、最後に自分が大切にする10の項目を描き、それに優先順位を付けてみるのだ。僕の場合、優先順位を付けてみると以下の3つの価値観が浮き彫りになってきた。
1つは「好奇心」。新しいことを知りたい、自分の知らない世界を覗いてみたい。
2つ目は「成長」。自分のやれる幅を広げていきたい。自分が成長していることに喜びを感じる。
3つ目は「ワイワイ」。自分だけで閉じてしまうのではなく、みんなで取組み、喜びを共有することがうれしい。
当然、この3つも時間が流れることによって変化するであろう。ただ、今の等身大の自分はこのようなことを大切にしたいと思っている。それを改めて気づけたことは大きな発見であった。
丸一日をかけ自己を振り返っていったのだか、終わってみて自己の動機や価値観を考える必要性を強く感じた。では、そもそもどうしてこのようなことを考える必要があるのだろうか。
一つは昔のように会社がキャリアパスを提示し、それに乗っかっていくだけでよいキャリア（人生）が描けるという時代が終焉を迎えつつあるからだ。つまり、自分でキャリアを切り拓いていく必要があり、その羅針盤として自己を知るということが大切になってきているからである。
そして、もう一つは、イキイキと働くためには自分のやりたいことを見つける必要があるからだ。食べるには困らない時代であるが本当に自分のやりたいことをやることはなかなか難しい。それを見つけるためには自分の深い動機や価値観を探ることが必要になるからである。
皆さんもゆっくりと自分について考えてみてはいかがでしょうか？
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