「ユダヤ人が語った親バカ教育のレシピ」という本を読む。私は子供はいないのだが、人材育成という分野の仕事に携わっているので、人がどのように育っていくのか、どうやって成長をしていくのか、ということに興味がある。
ユダヤ人というとお金儲けというイメージがあるが、この本はよい意味でその印象を払拭してくれ、その教育方法をわかりやすく紹介している。そもそも、ユダヤ人をデータで振り返ると、
-ユダヤ人の総人口: 1.300万人
-ノーベル賞受賞者の22%がユダヤ人
-アメリカのユダヤ人の56%が大学卒、約25%が大学院卒
だそうで、この数字を見ても優秀な人たちであることが良く分かる。
では、そのユダヤ式の教育方法の特徴は何か。
それは引き出すこと、だそうだ。「Education」の語源はラテン語のエデュカーレ(引き出す)であり、ユダヤ式はこの語源の通り、子供の才能を引き出すを実践する。ユダヤ式の教育は、「子供を信頼し、学ぶことが楽しいということを気付かせ、子供を励ます環境を作る」という考えに則っている。それらを通じて、
-やりたいことを自分で見つけ出す力
-生涯を通じて学び続ける喜び
-変化の中からチャンスを見つける確かな眼と強い生命力
を育んでいく。そして、同書では以下のような7つの具体的な実践方法も紹介している。
1)本でいっぱいの本棚を見せよう
2)とにかく子供を観察
3)見せる、体験させる、感動させる
4)「よく思いついたね、どう思う?、一緒に答えを探そう」という質問をする
5)言葉と態度で「信じているよ」を示す
6)「あなた(親)がボス」であることを忘れない
7)時期がきたら、親離れさせよう
自分が親になったら、ぜひ実践したいことばかりである。
また、最近私はファシリテーターをすることが多いのだが、上記の7つの実践法のうち、「とにかく観察」、「質問をする」、「言葉と態度で信頼を伝える」、「あなたがボス」という点は、常に意識していることである。
子供の教育方法も、ビジネスパーソンの育成方法も通じるものがあるということだろう。
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