先日当ブログでもご案内したセミナー「技術者に求められるもの:技術者のための経営論:MOT」を開催した。
おかげさまで平日の夜にもかかわらず80名を超える方々にお集まりいただき、活気のあるセミナーとなった。
セミナーではローランドベルガー日本共同会長の遠藤さんの絶妙なファシリテーションと、ソニーのエンジニアからコンサル、そして、アイディーエスという会社を起業され、社長として活躍されている熊谷さんの熱いトークのおかげで、個人的にも非常に学びの多いセミナーであった。
熊谷さんの言葉で特に印象敵なのは「ソニーで学んだことは志なんです。」というところだ。ソニーでベータの開発、VHS研究の極秘プロジェクトに参画されていた熊谷さんは第一線級の技術者である。しかしソニーで学んだのは、技術ではなく、志だという。
世界でNo.1のモノを作っていこう、世の中に役立つものを作ろう、楽しい理想工場を作ろう。そのような志を持つことで人は成長できるし、進化できるということを学ばれたそうだ。
人は環境に影響される。どのような環境にいるかによって、その人の成長や将来が左右される。その意味では、熊谷さんにとって、すばらしい環境だったのであろう。
先日ブログでも書いたドラッカーの話でもそうだが、何を志すか、それが何よりも重要であるということを熊谷さんの話をお聞きし改めて感じている。
一方で、今回のセミナーでは技術者の方々に今後何が求められていくのか、ということお話しいただいたが、T+4Mというフレームワークが提示された。T+4Mとは、
Technology: 技術に対する深い知識
Management: マネジメント全般の理解
Marketing: 市場動向、顧客ニーズの理解
Man : 組織や人への洞察力
Money: 財務や会計についての知識
である。志だけではなく、それを実現していく上のでT+4Mというスキルも必要になるということである。
本日お集まりの聴衆の方々にも大きな気付きがあったセミナーだったのではないだろうか。また、このような機会を創っていきたいと考えている。
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