2日目の最初のセッションも選択型である。今回は「グローバル」「文化・芸術」「教育」である。この3つはいずれも出てみたいセッションであったが、身は一つである。今回は「文化・芸術」に参加した。
「文化・芸術」セッションのパネラーは画家の岡野博さん、デザイナーであり京都芸術デザイン学校教学部長の仲野達夫さん、ヴァイオリニストである古澤巌さんの3人である。
このセッションは「アーティストに学ぶ、一流を目指す生き方」という副題が付けられていた。今回は「考える」というスタンスではなく、「感じ取る」というスタンスでパネラーの方々の話に耳を傾けた。
その中で心の中に残ったいくつかのお三方の言葉を紹介したい。
-自然と一体化することで自由になれる。そのために自然の中に入ってスケッチをし続ける。(岡野氏)
-個性を出すというのは本来は簡単なはず。なぜなら人間はそれぞれ個性を持つから。でも、それを邪魔するものがたくさんある。それを超えるように努力している。(岡野氏)
-社会との関わりの中で自分を表現する。そのためには現場に出て情報をたくさん吸収する。(仲野氏)
-自分の感情を表現するようにして美しい音色が出るのではない。自分という媒介を通じて音を自然に表現しようとすることで自然に美しい音色になる。(古澤氏)
-一流になるということを意識しているわけではない。自分の理想に向かうこと。昨日の自分を越えることで日々精一杯。(岡野氏)
-一流ということを目指しているというよりは本物にはなりたいと思う。本物になるとは、自分の奥深い思いを見つけ、それを表現すること。(仲野氏)
-何億年もかけて今の地球や人類が存在していて、そのうちの数十年の間、自分が生かされている。その生きる実感を持つことが大切であると思う。(古澤氏)
-美意識が大切。日本のあらゆるところで個々の美意識が低下しているのではないか。(岡野氏)
今回のセッションで、アーティストの方々の言葉を体に吸収し、
・自らの根源的な力を信じること
・そして、それを掘り起こすこと
が本物と言われるまでになるためには重要であるのではないか、と感じるセッションであった。
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