『改善』、中部で仕事をしていると毎日と言っていいほど耳にする言葉である。
今年の年明けにアメリカニューヨークに足を運んだのだが、そこで訪れたBarnes & Nobleで目に飛び込んできたのが「KAIZEN」という文字であった。最初は「?」と思いつつ、その本を手に取ると以下のようなタイトルであった。「One Small Step can change your life ~The KAIZEN WAY~」とある。
某社の研修で外国人に向けてセッションを行う機会があったのだが、同社の外国人社員ではごく当たり前に「カイゼン」という言葉をしゃべっていた。当時は外国人の方が「カイゼン、カイゼン」と話をする姿を見て違和感を感じてしまったが、この本に出会い、アメリカにおいても「KAIZEN」という言葉が市民権を持ち始めていることを再認識した。
この本はUCLA school of MedicineのMaurer教授が書いていている。大きな生活パターンの変更をすることができないのが人間の本質で、「KAIZEN Approach」、すなわち小さな一歩一歩を積み上げることを通じて小さな変化を生み出すことから始めることが、生活をより良くする上で最も効果的であるということが述べられている。
トヨタ自動車の大野耐一副社長が考案した「トヨタ生産方式」についても触れられており、日本の製造業における改善精神からの学びを、ライフスタイルの改善に活かすための視点を提供している。
また、サウスウエスト航空の人事部長ベイリィ氏は「Start wherever you are and start small.」と言い、「最強組織の法則」を書いたピーター・センゲ教授が「All great things have small beginning.」と述べていることが、同書で紹介されている。
このような『改善の心』について書かれた書籍をアメリカ人が書き、その本をニューヨークで出会えたことに日本人として大変うれしく思う。また、同書を読み改めて『改善の心』の重要性を再認識した。
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