グロービスでは毎年年末にイヤーエンドパーティーというパーティーを行う。東京、大阪、そして、名古屋の100名を超えるスタッフが一堂に会し労を労い合いながら楽しむ忘年会である。
今年は東京西麻布にある「ラ・レゼルヴ」というレストランで行った。このレストランは日本人で最初にフランスのミシュランというレストラン格付け本で一つ星を獲得した平松氏が経営
している。美味しい食事とお酒で素晴らしい時間を過ごすことができた。
それから数日たった年末のある日、休みに何か本を読もうと思い本屋に行くと気になる本が並んでいた。そのタイトルは、
とあった。
手に取ってみると平松氏の半生が綴られている本であったので早速購入した。そして、読み始めるとほぼ留まることなく一気に読み切ることとなった。
内容は、
-ミシュランから星をもらう意味
-日本人のフランス料理シェフとしての葛藤
-修行時代の経験、学び
-日本で初めて店をオープンした際の試行錯誤
-経営者、そして、教育者としての自分
といったことがまとめられていた。
読み終えて感じたのは、一人の仕事人としても様々なことを学べる本であったということだ。
この本の中でも最も心に残ったフレーズは以下である。
「自分にとって料理とは何なのか。単なる労働なのか。自分にとって働くとは何なのか。生きるとは何なのか。その答えを探すことは、平松が生き抜く光を求める行為でもあった。そして、光を求めて本を読んだ。修行時代は、料理人として技術を覚えると同時に、ひたすら「何のために生きるのか」「何のために働くのか」、魂の飢えを抱いた時代でもあった。
最終的に料理人の過酷な修行に耐え切ったのは、平松にとって納得のいく答えを見出すことができたからだ。その答えとは、
働くこと=生きること=自分を大切にすること=自分の好きなことで精一杯生きること=自分を表現すること
だった。つまり、「働く」とは「自分を表現する」ことだった。」
平松氏はフランス料理というステージで大きな成功を収め、さらに挑戦をしている。その原点には「自分を表現したい」という強い思いがあったから、その過程での様々なハードルを乗り越えてきたのだ。芸術家であり経営者でもある平松氏の原点を知ることができ、自分の思いも再確認したいと感じた。
やはり我々も何らかの思い、原点を持って仕事に取り組んでいるはずである。今自分がグロービスで働く動機は、多くの人との出会い、その方々と触れ合いながら人間としての成長したいからである。その思いを忘れずにこれからも日々仕事に取り組みたい。
皆さんも原点を改めて思い出してみてはいかがですか?