ジェノサイドという言葉を耳にしたのは大学時代の国際政治のクラスである。ジェノサイドとは大虐殺を意味する。94年にルワンダのフツ族とツチ族という2つの民族が対立し、フツ族により100万人のツチ族が虐殺された。この話をクラスで聞き、強烈に印象に残っていたのがジェノサイドという言葉であった。
映画「ホテル・ルワンダ」はそのジェノサイドの渦中でのストーリーである。
この映画は、ホテルのマネジャーとして働いていたポールという人物が、この大虐殺の最中、ホテルに逃げ込んだ1,200名強の人々の命を救った出来事を綴ったドキュメンタリーである。この出来事を契機に主人公であるポール・ルセサバギナは「アフリカのシンドラー」と言われる人物となった。
映画では、エスカレートしていく民兵の様子、恐怖に打ちひしがれる人々、西側諸国のアフリカへの無関心、そして、そのような中で一人立ち向かう主人公について丹念に描かれている。同映画は高く評価されており、2004年のアカデミー賞では主演男優賞、助演女優賞、脚本賞にノミネートされた。
しかし、実はこの映画、日本では配給会社が決まらずに公開がされないこととなっていた。その事実を知った若者が「日本公開を応援する会」を発足し、ブログやSNSを活用して署名活動を展開。4000通を超える署名を集め、日本で公開することが決まった。
このようなネットを使った草の根の活動がムーブメントを生み出し、企業を動かしていくという出来事は、企業から消費者である個人へのパワーシフトを感じさせてくれる。個人的には大変うれしい出来事である。
さて、映画の内容をここで詳しく語ることはこれから見る人に失礼なので、感想だけ以下のように簡単に伝えておきたい。
見ていて、悔しさや悲しさ、怒りから恥ずかしながら涙が出てきた。しかし、その中で、家族のため、そして、周囲の人々のために知恵と勇気をふりしぼり行動する主人公に胸を打たれる、強烈に感動でき、考えさせられる映画であった。
今後、順次全国で公開される。公開予定などは以下のHPで確認することができる。ぜひ、多くの方々に見てもらいたい映画である。
These aren't the subs-attached-to-your-head that some might expect before having listened to them. Treble sounds above average, but slightly underrepresented.
投稿情報: beats by dre | 2013-08-17 04:14
タンちゃん、ご無沙汰。イギリスはどう?
いい映画だけど、配給会社にとってはビジネスの種でしかないからビジネスとして見込めないと思ったら配給しないっていうのが事実なんだろうね。
でも、今回の明るい話題は、草の根の一般市民が力を合わせて「見たい!」って声を上げて、その結果、配給会社も採算が見込めるという判断がなされたってことだと思う。
ブログやHPがなかった時代は、こういう動きをすばやくすることはできなかったから、企業のいいなりになってしまっていたけど、個人も声を発するチャンスが広がったという意味ではよい時代に近づいているだと思うよ。
それと、対岸の火事って部分はある部分仕方ないように思う。だって、そこにいるヒトを知らないんだもん。それを乗り越えるためには、そこに知っているヒトが増えるといいんだと思うけど、そのためにはいろいろとつながっていくことが大切だと思うよね。じゃーそれをどうするのって聞かれると答えがないから、いろいろ教えてくれ~。
投稿情報: 井上陽介 | 2006-01-27 10:04
ご無沙汰、井上。この映画アメリカで見て、すごく感じる事がたくさんあったので、ついコメントをしたくなった。ちょっと見方が違うけど、この映画、主演男優賞含め、いくつかのアカデミー賞にノミネートされて大ヒットしたにもかかわらず日本に上陸してこなかったっていう事実にがっかりしたんだよね・・。採算が見込めなかったからだろうけど、日本にとって海の向こうはやっぱりまだまだ対岸の火事だなあって。自分も含めて。これは今目指している事の最終ゴールのひとつでもあるけど、これからの発展途上国に関わっていくであろう仕事と経験を将来、特に自分達より若い世代に伝え、日本に還元したいなと思う今日この頃です。
投稿情報: たろー | 2006-01-27 08:01