昨日、今日と研修を受けていた。その名も「ハイ・インパクト・ヒューマン研修」である。
講師は中野裕弓さんと言い、元々世界銀行の人事カウンセラーで、現在はキャリアコーチとして活躍されている方である。日本に「もしも世界が100人の村だったら」を紹介したことでも有名な方である。 最近では、スピリチュアル系の分野も開拓されその分野の書籍も数多く出版している。
この研修の目的は「影響力の高い人となること」である。セッションでは、
-我々の周囲の環境変化
-求められるコミュニケーション
-新しい思考・行動パターン
という内容について学んでいく。その中で、我々の周囲の環境変化について3つのステージで解説していただいてことが参考になった。高度経済成長を経て、我々が直面する社会は以下の1)から2)へ、2)から3)へと移行しつつある状態になっている、という。
1)組織依存型
2)独立・自立型
3)ネットワーク・相互扶助型
1)の組織依存型とはいわゆるピラミッド型組織である。明確にヒエラルキーが形成され、その中で、出る杭は打たれる環境である。しかしながら、個の責任は追及されない。権力とカネを得ることができた人が勝者となる環境である。
2)は1)の社会のような組織の強力なパワーはないが、個人個人がマイペースで力を発揮する。互いの力を認め合い尊重している。Give and Takeの考え方が基本である。
3)は、個人個人がそれぞれの強みを生かし合い高め合う。そして、コラボレーションが生まれ新しい価値を生み出していく。個々が共鳴しあうことが重要でグループダイナミクスの考え方が求められる。Give and Takeではなく、Recieve and Shareの考え方が基本である。
3)の社会は”競争”社会ではなく”協創”社会である。改めて我々の周囲を見つめてみると、SNS(ソーシャルネットワークサービス)もその一つのあり方であろうし、「デラベンチャーズ」のような書籍出版も”共創”の概念にフィットする。このような社会に移行しつつあることを実感する。
今後、我々はこの3)の協創社会に移行する中でどうありたいか、を考えていく必要があると中野先生は言う。そのためのヒントとしては、以下の3つがある。
-パワーゲームを超える
力関係に囚われず、客観的な状況をのみを丁寧に見る
-勝ち負けの考えを払拭する
個の勝ち負けではなく、常に全体としての効果を意識する
-他者との比較をしない
周りと自分を比べ一喜一憂することなく、一人ひとりを区別して考える
いずれも個人的にはこれまで常に意識しようとしていたポイントであった。今後もしっかり押さえていきたい。
また、中野先生が感じているスピリチュアルな世界を少しだけ共有していただいたが大変興味深かった。直感の捉え方、感性の鍛え方などヒントを少しだけ教えていただいた。
経営者にはサイエンスだけではなく、アートも必要になる。その意味ではこのような領域にも足を少しだけ踏み入れていってみたいと感じた。
何よりもクラスを受けて、パワーをもらえたことがうれしい2日間であった。