本日、とあるクライアント企業に訪問した。そこで議論のテーマになったのが「いかに部門の壁を越えていくか」ということである。
同社はメーカーさんで複数の製品を取り扱う。製品ごとに求められる技術も違うため、どうしても製品ごとで区切られた中小企業の集合体のようになってしまうそうである。それを打破しないと、各事業ごとにだけノウハウがたまってしまい、他に展開されないという悩みを持つ。
それを改善するためには大きく3つの活動が必要になるのではないかと考えている。
一つは組織全体での目指す方向性を持つこと。中小企業の集合体になってしまっているとは言え、それらを一つの組織で事業展開しているということには何らかの共通性があるわけである。それらを束ねるためには目指すべき方向性を共有することが重要である。
ただ、共通の目指すべき方向性を作るだけでは足りない。もう一つ重要な活動は一人ひとりの社員の視野を高めさせる努力を重ねることが求められる。そこで有効に機能するのはOffJTである研修である。研修を通じて、視野狭窄に陥りがちな社員に対して刺激を与え、広い視野を持たせていく。
その上で必要になるのが相互啓発の場作りである。共通の方向性を持った、視野の広い社員が複数集まり、ワイワイガヤガヤやり取りをする。場合によっては飲み会でもよいし、フォーマルな場であれば、研修でも良い。
そのような場で人間関係を作りながら情報や知恵の交換をしていくことができると「組織の壁」を越えることができるということをお伝えした。
同社では数年前から、このワイワイガヤガヤを生み出すために仕掛けを作り、人をアサインし予算をつけて活動しているそうだ。
少しずつ効果が生まれているそうであるがまだ課題があるそうだ。我々もそれをさらに後押しするようなお手伝いをしていきたいと考えている。