先日ある世界的企業でマネジャーをする方と話をする機会があった(ここではAさんとしよう)。
Aさんが同社の経営者と長時間に渡って時間を共有する場があったそうである。Aさんはそのことを振り返り、経営者の発想のスケールの違いに驚いたとおっしゃっていた。Aさん曰く、その経営者の方は地球規模でビジネスを考え、そして、地球そのものの環境維持についても真剣に語っていたということであった。
私は冗談交じりで「出身はどこですか?」と聞かれると「日本ですよ。」と答えたりするのだが、地球という発想はなかった。同じ質問に対し「出身は地球です」という切り替えしもありだなぁと笑いながら同僚と話していた。
冗談はさておいて、経営者はよく視点を広く持つべきということがよく言われる。弊社代表の堀義人もよく「自分は地球人である」ということをよく言う。堀が書いた「人生の座標軸」でも「個人、家庭人、企業人、日本人、アジア人、地球人」というそれぞれのカテゴリーで自分のやるべきことを考える、ということが書かれている。
「フラット化する世界」を読んだ方も多いだろうが、ますます世界は小さくなりフラットになっている。今後、ますます国と国の垣根は低くなっていくことは間違いない。その中で、これからの経営者は日本という枠を越えて、地球規模で発想することが求められていく。事実、今の私の仕事でも「グローバル経営人材を育成したい」というご要望をいただくケースが増えている。
そのような環境においては、経営者だけではなく、我々一人ひとりが今持っている発想の枠を超えて、”地球”というスケールで考えていくことが必要なのは間違いない。
大前研一氏も「見えない大陸」(DHBR,2001,05)でボーダレス化していく世界でのあり方について以下のように語っている。
「世界各地を転戦するランナーのように、自らの精神と肉体を新しい未知の環境に向かって鍛え直す気概が、国にも企業にも、そして、個人にも求められている。」
自分自身も新しい未知の世界に向けてストレッチしていきたい。
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