上海を後にし、北京に入るために空港に向かった。チェックインを済ませ、飛行機に乗って離陸を待っていたのだが、なかなか出発をしない。
アナウンスによると出発許可が管制塔から下りないと言っている。そのまま30分経ち、1時間経ち、1時間半経っても動き出さない。
途中、飛行機内で中国人の乗客数名が「(おそらく)なんで出発しないんだ!」と声を荒げて、飛行機内が一時騒然としたが、結局2時間ほど待ってやっと飛行機が動き出した。動き出すと、乗客からは拍手が巻き起こった。
北京に入ると、上海とは街の雰囲気がずいぶん変わって面白い。上海はカオス的な雰囲気があるのだが、北京は整然としている。首都であり、政治の中心だからなのだろう。
北京に訪れたのは振り返ると14年ぶりである。当時、イスラエルに旅行に行く機会があり、そのトランジットで1泊だけであるが北京に寄った。当時の印象は、暗く汚い街並み、という感じであったが、そのような雰囲気は今の北京にはなかった。
高速道路も整備され、その周辺には街路樹が並び、道路にはカラフルなタクシーが沢山走っている。そして、街にはビルが数多く立ち並んでおり、当時との違いを思い返しながら、ホテルに入った。
その後、クライアントの方々との食事を終えて就寝したのだが、夜中にフッと目が覚める。お腹が痛いのだ。時計を見ると4時。その後悶々としながら朝を迎えた。
この日朝9時から夜まで研修の講師を担当しなければならない。とりあえず研修会場に向かったのだが、調子が上がらない。逆にどんどん体調が悪化して、熱が出てきていることを感じていた。薬を飲んだのだが熱とお腹の痛さはひどくなるばかりである。
プロとして体調が悪いという理由で低いパフォーマンスを出すことはできないという意地から、テンションを気合で上げ、なんとか一日のセッションを終えた。
そして、そのまままっすぐホテルに帰ってたのだが、熱で頭がクラクラする。相当体調が悪い。翌日も朝から講師をしなければならないので体調を戻すため、クライアントの方にアレンジいただいた雑炊をいただき、薬を飲んで8時にはベットに入った。
翌朝起きると、昨日よりは体調が回復していることが実感できてホッと胸を撫で下ろした。
北京は体調も悪かったため、あまり外を出歩くこともできず残念であったが、14年ぶりに北京を訪れ、その変化を感じることだけでもよかったと思う。来年はいよいよ北京オリンビック。きっと街もさらに進化することであろう。