グロービスでは、サバティカル休暇という制度がある。これは一定以上の期間を勤務した社員に対して自己研鑽、能力開発、グローバルな視点の醸成、自己成長・学びの促進をするために特別休暇を与える制度である。私もその該当者となったため、今年の年明けからどこに行こうかということを検討していた。
そして選んだのはヨーロッパである。その中でも中心的に訪れることにしたのはベルギーである。ベルギーの人口は1,051万人、東京よりも少ない人口である。使用言語はオランダ語、ドイツ語、フランス語である。そして、首都ブリュッセルにはEUやNATOの本部もありヨーロッパの政治の中心となっている。
ではなぜベルギーだったか。歴史的・政治的な観点から学びがあるであろうと思ったということが理由のひとつ。もうひとつは同僚からCERANというベルギーにある語学教育の学校がとてもよいという情報を教えてもらったからである。
ということで、このブログにその模様を少しずつ書いていきたいと思う。
日本からはANAを使ってロンドン経由でブリュッセルに入る計画であった。ロンドンは1ヶ月前に新しいターミナル(ターミナル5)ができたということで楽しみにしていた。実際に行ってみるとロンドンのターミナル5はとても新しく、お店も洗練されていてトランジットの時間も充実して過ごすことができた。
そして、ブリュッセルに到着したのだが、そこからが問題であった。飛行機を降りて荷物を待ったのだが、待てど暮らせど出てこない。そして、すべての荷物ができったのだが、残念ながら我々の荷物は着かなかった。ロストバッグである。あとで聞いたのだが、ロンドンのターミナル5はオペレーションがガタガタで、ロストバックの山ができるほどなのだそうだ。
仕方がないのでカウンターでロストバックの登録をして、予約していた空港の近くのシェラトンホテルに入った。そして、チェックインをしようとするとなんと予約が入っていないという。インターネットで予約をし、そのレコードもプリントアウトしてきているのでどう考えても間違っていないのだが、ホテル側のデータに上がってこないという。とはいえ、その場で交渉をしてなんとか部屋を確保。出足からトラブル続出で、やや心配な船出となった。
翌日は2時にタクシーを予約していたので、それまで部屋でゆっくりして長旅の疲れを癒した。再度、空港にロストバックのカウンターにいくと、次の便で荷物は飛んでくるので後で次の宿泊先に送り届けるので心配いらないと言われた。ホッとするものの、カウンターの女性の態度があまりにも横柄だったので、久しぶりにかなり頭に血は上ったのだが・・・。
そして、手配していたタクシーを2時前から待っていた。しかし、2時を回ってもこない・・・。これまで立て続けに不運に見舞われているのでかなり不安になってきたのだが、2時を10分ほど回ったところでドライバーが登場。ホッと胸をなでおろす。
ドライバーはフランス語しか話せないということで、妻が登場。フランス語で「ロストバックをしたのでとりあえず下着を買いたい」と伝え、約1時間ほどかけて、CERANのある街スパに向かった。
スパという街は私はこの旅行を計画するまで知らなかった。しかし我々が身近に使っているスパ(温泉)という言葉はこの街が語源だそうだ。さらに、ヨーロッパ最古のカジノがあり、F1の開催されるサーキットも近くにある。CERANに到着し荷物を降ろし、その後、ドライバーにスパの中心地まで連れて行ってもらい、街を散策しながら買い物をした。実際にスパの街を歩いてみると、街並みが美しく、こじんまりしたヨーロッパの田舎町という印象であった。小一時間で2日分過ごすだけの服はそろったので、CERANに戻ることとした。
日曜の夜からいよいよクラスがスタートする。やや緊張する気持ちでCERANが運営しているレジデンスに戻った。
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