4週目に入って早いもので折り返し地点を回ったが、非常に密度の濃い日々を送っている。。
先週は、「交渉術(Negotiation Dynamics)」、「管理会計(Cost & Controls for Decision Making)」という科目があったのだが、基本的な内容だったのでここでは共有せず、その他の科目について書きたい。
・Public Communication
今週は1つセレクティブのクラスがあった。IT Managementとこの科目だったのだが、こちらの方が面白そうと思って参加したが正解。他のクラスに参加したメンバーは、もうひとつだったと、と言っていたので。
このクラスはDanoneがフランスのビスケット工場閉鎖を決めて、それが引き金になり、ユニオンと対立し、政治家も巻き込みDanone製品のボイコット運動に発展し、最終的にDanoneはビスケット事業の売却に追い込まれていくストーリーがケースになっている。
クラスでは、経営者役、組合役、ジャーナリスト役、アナリスト役に別れ、それぞれが実際にインタビューを行い、どのような情報を獲得できたのか、その上でどのような意思決定を行うのか、ということをロールプレイで行い、その後、全体で議論する展開していく。
ロールプレイはうまく設計されていて、経営者が正しい情報を発信しないため、混乱が生じていった。
現実も同様で、経営者は事態を収めるために曖昧な回答に終始したため、反発が助長されていき、最終的にはDanoneはビスケット事業を売却せざるを得なくなった。
ラーニングポイントは"You have no secrets"ということだったが、ロールプレイがうまく効いていて、なるほど、という実感が強く残った。
・Leading Across Culture
このクラスは学びが非常に深いクラスであった。
ファカルティーはINSEADの非常勤教授で、それ以前はOrganization Developmentのコンサル会社で働いた経験を持つ方。ファシリテーション能力が極めて高く、全体をうまく巻き込みながら、受講者の知恵を引き出し、クラス全員の視点を変えていくという技には素晴らしいものがあった。
このクラスでは、国による文化の違いが存在し、それに影響され人の行動は一定の影響を受ける。多国籍企業を率いるリーダーはその違いを理解した上でリーダーシップを発揮しなければならない、ということがキーメッセージである。
まずはどのような違いがあるのか、以下のような軸で考えていく。
-Power distance (Egaliterian - Hierarchical)
-Contexet (Low Context - High Context)
-Confrontation (Confrontational - Avoids confrontation)
-Work-style (Task-Oriented - Relationship-Oriented)
-Risk Propensity (High-Risk - High Certainty)
-Indivisual/Group (Indivisualist - Interdependent)
-Comfort with Silence (High Comfort - Low Comfort)
-Reasoning (Deductive - Inductive)
-Task Completion (Monochronic - Polychronic)
今回の参加者も多くの国から来ているので、それぞれの特徴を共有しながら話し合っていく。
そして、これらのコンセプトを押えた上で、ショートケースを用いて実際にはどのような問題が発生するのか、それをどう乗り越えていくべきなのか、ということをグループで考え、クラス討議を行っていった。
やはり多国籍企業に在籍しており、既に複数の国での勤務経験を持つ人が多く、議論にも深みがあり、日本ではなかなか経験できないセッションであった。
・Leadership Communication
このクラスは、以前日本で参加したメディアトレーニングに少し似ている。ただし、基本的にフォーカスしているのはビジネスプレゼンテーションの場で、どのように振舞うべきか、という点が中心である。
ファカルティーはコロンビア大学MBAやExecutiveで長らく教えている方で、INSEADは教え始めて3年目というオーストラリア人。ビジネス経験も豊富でオーストラリアのガス会社でも働いた経験があり、日本のガス会社には何度も足を運んだことがあるそう。
クラスでは、実際に全員がショートプレゼンテーションを行い、その様子をビデオにとり、振り返っていきながらファカルティーから指導されていく。
プレゼンにおいて押えるべきは、
-Gestures
-Eye Contact
-Vocal Quality
-Silence
という点であるということを一人ひとりのビデオを見ながら振り返っていった。私も英語でプレゼンをし、それを指導されていくのだが、かなりジェスチャーを取り入れたつもりだが、それでは足りないと指摘された。やはり海外においては、相当大げさにやらなければ伝わらないということなのだろう。
それにしても、外国人の方々はプレゼンはうまい。一部の受講生のプレゼンには聞き惚れてしまった。(もちろん、うまくない人もいるのだが・・・。)
クラスでは、参考の事例として、マーティンルーサーキングのビデオが紹介された。何度聞いてもジーンとくるメッセージであった。
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