羽生さんの「決断力」を読み、非常に感銘を受けたということを過去のブログ「決断力から直感について考える」「決断力から決断力について考える」に書いたが、その本に紹介されていた著作「定跡からビジョンへ」を読むことにする。
これは私がよくやる読書手法である。私はこれをチェーンリーディングと名づけている。面白かった本に紹介されている本や、面白かった本を書いた著者が興味を持っている著者の本を次から次へと読んでいく。すると、一冊で読んで感じたことが、より立体的に見えてくる。
同著は羽生さんがヨーロッパで活躍されるビジネスパーソン今北純一さんとの対談をまとめたものである。
羽生さんは「日本にいるとたとえば自分のアイデンティティ、つまり自分とは何か?という時に、どこかに所属している組織や集団があって、結局、その周りで自分が何者かということを確認しているのですね。だから、自分が何者か?というのは、なんらかのフィルターを通さないと見えなくなっている部分があるのではないかなと思っています。」と語る。
一方で今北氏は「若い人も、流行に左右されるのではなく、自分が本当にわくわくするようなものを試行錯誤で捜し求め続ければ、どこかで必ず何か(ミッション)を見つけられるというのが、私の信念です。」と語っている。
このような対話を通じて、「組織に拠るのではなく、個人としてのミッションを立てよ」というメッセージを伝えている。
前述の「決断力」と違って、ビジネスパーソンである今北氏が対談の相手になっていることから「ビジネスパーソンとしてどのように生きるべきか」ということに焦点が当てられていて、また違った学びがある。
個人的には、先日ブログ(「片山右京氏の話にしびれる」「右京さんの「負けのち、全開」を読む」)に書いたF1レーサーの片山右京さんが「ひたむきに自分のミッションをしっかり持ち続けて挑戦を続けた人物」として紹介されていて、読んでいてご縁を感じた。
「個人としてのミッション」、私もしっかりと考え続けていきたい。
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