本日は「GDBA開校記念セミナー『MBAの力とは~若きマネジメント達の経営現場』」が開催された。
今回は私がぜひ会いたいと思っていたお三方においでいただいたので大変楽しみであった。
おいでいただいた方々は、某欧州系自動車部品メーカーのVP森本さん。英会話のGABAのCOO須原さん。アイリバージャパンのCOOの浅野さんである。お三方とも3年ほど前からの知り合いで、人間的にも尊敬でき、とても気持ちの良い方々である。
このようなセミナーの場合、通常は私はオーガナーザーとして全体を統括している。統括していると言っても、準備のほとんどはスタッフの皆さん、そして、本番はパネラー、モデレーターの方々にお任せしまっているので、いつもは一聴衆になって楽しんでしまっている。
ただし、今回のセミナーは、私がモデレーターを担当したので、どのような展開で進めていくか考え、事前に打合せをしたりして、かなり忙しく動いていた。
実は、モデレーターとしての役割は2つであろうと思って臨んだ。一つは、しっかりと論点を出し、パネラーの方々の意見を引き出すこと。そして、もう一つは、ジャムセッションのようなライブ感を作り出すこと。
特に後者は重要ではないかと思っていた。過去、司会が質問をして他のパネラーの方々が淡々と答える、というようなセミナーに参加したが、これは面白くない。理想は、一人のパネラーの意見に触発されて、他のパネラーも何か言いたくなるような雰囲気が生まれ、やり取りが自然発生的になるといい、と思っていた。
実際はどうだったかと言えば、そのような雰囲気を生み出しつつ論点をしっかりと展開することはできたのではないか、と自己評価している。
パネルディスカッションの内容では、それぞれの方々から
-MBAで学んだこと
-経営の現場での役割
-経営者に必要なスキル
-経営者に必要なスキルはMBAでどこまで学べたか
ということについてご意見を聞いた。
皆さんがおっしゃっていたことは、MBAの過程で基本的ビジネスフレームワークや高度なコミュニケーションスキルを学び、また、人脈が増えたことが今でも役に立っている。しかしながら、経営者としてはそれだけでは足りず、ウェットな人間関係構築の力や勇気、そして、心技体のバランスなどが必要になる、ということであった。
おそらく、今日はセミナー会場にいらっしゃった方々の中で一番楽しんでいたのが、私ではないかと思う。また、このような機会を実現させていきたい。
水野さん
こういうやり取りをしていると考えが深まりますね。ありがとうございます。
さて、なぜ「考えぬく」ということを書いたかというと、須原さんとセミナーの前にディスカッションした際に「やりたいと本当に心から思うためには、僕らの理念に合致しているか、本当にやることに意義があるのかということを考えて考え抜いくと信念になる。そうなったら初めて周囲に「これがやりたい」と宣言する」という話を聞いたからです。
もちろん、水野さんがおっしゃるようにスタートは「やりたい!」という思いなんでしょうね。それをまさに志に昇華させていくために徹底的に考えていく。そして、その上で、勝てる戦略を描いていく。
こんな構図ではないかと思っています。
投稿情報: 井上陽介 | 2006-02-16 12:43
「自分がこれをやりたい、と言い切る力というのは何なのでしょう?」私もここが学びでした。
私は、井上さんのコメント「きっと突き詰めて考えて考え抜いた結果、これがやりたい、やるべきだと言えるのでしょう」とは全く逆に受け取りました。
例えば、買い物とか趣味とかって、最初は「欲しいっ!」「やりたいっ!」という衝動ですよね、経営者にとってのビジネスも、スタートはそうか、と。
もちろんその実現(勝つため)には考えて考え抜く訳です(買い物もね)。でも最初はとにかく無性に「やりたいっ!」という思いで立ち上がるんだ・・・
あっ これがもしかして「志」?になっていくのかな、昇華すると。
投稿情報: 水野雅之 | 2006-02-15 13:59
水野さん
コメントありがとうございます。確かにこの部分は「なるほど!」と多くの方々がうなずいていましたよね。質問がよかったんですね。(^^)
経営者には自分を全面に出す人が多いのはそのためでしょうね。しかし自分がこれをやりたい、と言い切る力というのは何なのでしょう?
きっと突き詰めて考えて考え抜いた結果、これがやりたい、やるべきだと言えるのでしょうね。そこまで考え続けることが重要なのだろうと思います。
井上
投稿情報: 井上陽介 | 2006-02-14 15:23
参加させていただきました受講生の水野です。当日「経営者とそうでない人は何が違うのか」と質問させていただきました。
回答いただいたうち須原さんのコメントを紹介させていただきます。
「コンサルは、我々がやってるMBAのようにフレームワークで分析していって、その結果、どうなんだと意思決定する」
「経営者は、最初にやりたいか、やりたくないか決める。その根拠は志、信念、夢だったり、好き嫌いとかカン(笑)とにかく決めちゃう!で、やるからには勝つ! だから勝つためにフレームワークを使う!」
これ、まったく逆ですね、でも要はプラモデル買うときに、これ作りたいか作りたくないか(笑)そういうことかと。経営者はヒトで、ヒトとしてやりたいことをやるんだ、やってるんだ!と根源的な、しかし目からウロコの回答をいただきました。
ビジネスの捉え方、意識の持ち方の点で大きな衝撃でした。いい学びの場をありがとうございました。
投稿情報: 水野雅之 | 2006-02-13 21:09