「ハイエストゴール」という本を読んだ。この本はスタンフォード大学のビジネススクールで行われている「ビジネスにおける個人の創造性開発」というコースを25年前に設立し、その後も講師として同コースを教えているマイケル・レイによる同コースの紹介である。
驚くことに、この本の序文はジム・コリンズが書いている。ジム・コリンズは「ビジョナリー・カンパニー」、「ビジョナリー・カンパニー2」の著者であり、経営学をリードする一人である。ジム・コリンズもこのコースを受講して人生を変えたのだ。
では、ハイエストゴール(最高のゴール)とは何か。同書では、お金、地位、車、家、昇進、特別な人間関係などの世俗的な成功を超え、「人々とのつながりや真理と一体化するような経験を重ねていくことである」と説明している。
しかしながら、「たいていの人は最高の手前で止まってしまい、最高のゴールを目指さない」と著者は語る。最高のゴールとともに生きる人は「好きではないがやるべきことをやる、という状態を超え、大好きなことをやり、意義を見出す。また、好きではないことで腕前を上げるという状態を超え、大好きなことに熟練する。」という。
事実、ジム・コリンズも、「20代の半ばにマイケルとロシェルからこう求められた。お定まりの道をたどるのをやめ、自分だけの人生行路を切り開くようにと。私は二人の激励のおかげで、情熱(愛情を持って取り組めるものは何か)、遺伝暗号(こうして地球上に生まれたのは何をするためか)、経済(どうすれば生計を立てられるか)の、幸福で実りの多い交差点を見付けるための道を歩き始めた。」と語る。そして、あの偉大な書を書いたのだ。
この本では、自らの最高のゴールを見つけるヒントと、それを実践するためのテクニックを紹介している。
それらを参考にし、「自分自身は自分の人生を通じての役割は何なのか」ということを突き詰めて考え、「その役割を常に意識して日々行動を重ねていくこと」が大切であるということを感じた。
ビジネスパーソンとして生き方を改めて見つめてみたい人には、この本、お薦めである。