昨日はグロービス・マネジメント・スクール名古屋校開校3周年記念セミナーの2回目で、コミュニケーションスペシャリストの照屋華子さんにお越しいただいた。
照屋さんといえば、マッキンゼーでエディティングの仕事をされていた方である。また、ベストセラー「ロジカル・シンキング」の著者でもある。ちなみにエディティングとは、コンサルタントが作成したクライアント企業へのコンサルティングレポートや提案書など、様々なビジネスドキュメントを対象に論理構成や日本語表現などの修正や指導を行う仕事である。
今回のセミナーでは、照屋さんからロジカルコミュニケーションの基本についてスピーチしていただいた上で、グロービスのマネジングディレクターである吉田素文との対談を行った。個人的にはこの対談は非常に面白かった。
例えば、エディティングの際にどこを見るか、という問いに対して照屋さんは基本的には「導入部と目次」だと言う。それらを見ると、何を伝えたいのか、そして、それに向けた論理攻勢が見えてくるそうである。それだけ見るだけで、どれぐらいの時間をかけてチェックをするかが見えてくるそうだ。
また、どのような人はロジカルコミュニケーション力が成長するか、という問いに照屋さんは「重要なことはウィル」とおっしゃっていた。やはりコミュニケーションは相手に伝えたいという思いが大切であるということである。
ロジカルコミュニケーションのスキルについて磨きに磨かれた方から、実は大切なことはウィルとお聞きすると、その言葉の奥深さを感じる。
なんとか伝えたいという思いがあるから試行錯誤をすることになり、徐々にコツを学び覚え、ロジカルコミュニケーションのスキルが身に付いてくる、というのが成長の王道なのであろう。当たり前のことであるが、忘れてはならない視点である。
私自身もグロービス・マネジメント・スクールや企業内研修において、コミュニケーションに関する講師をすることも多いのだが、肝に銘じたい言葉であった。