日曜から上海に来ている。上海に上陸したのは実は初めてである。とあるクライアントの駐在員向けの研修のお手伝いをしているのだが、その研修の講師を担当させていただいた。
中国には今から10年近く前の前職時代に、香港、広州、深センに何度も出張で訪問していた。当時、海外営業部というところにいて、日本で企画した商品を広州・深センの工場で生産しており、その交渉や確認のために訪れていた。
中国に入ったのはそれ以来であるので10年ぶりであった。車で上海に向かっていくと、やや霞がかった先に上海の立ち並ぶビルが見えてきた。遠くから眺める光景は今年の初めに行ったニューヨークの高速道路から見えた街の光景と似ているように感じた。
上海の中心地に入ると、その近代化(資本主義化)が良くわかる。
私が泊まっているホテルの横にはスターバックスが入り、正面にはマクドナルドが入っている。また、周囲を見回せば高級ブランドの店が立ち並んでいる。
スターバックスやマクドナルドは日本よりも少しだけ安い価格ではあるが、ほとんど変わらない価格であった。
レストランもお洒落なところが多い。昨日に案内いただいたレストランは、古い建物を改造しリノベーションしていたのだが、もし日本にあったら、十分流行るであろう雰囲気である。
現地法人の方の話を聞くと、大卒中国人で日本語が話せる人は5-7万円程度の月収レベルになるそうだ。日本と比較すると1/3程度ではあるが、以前と比べると格段の違いである。また、日本のコシヒカリが輸出されて2,000円/キロ以上でも飛ぶように売れていくそうだ。これを購入するのは中国の富裕層である。
私が中国を訪れていた10年間と比較すると大きな変化である。
ただし、抜けているところはたくさんある。例えば、スターバックスでは、シロップがなく、アイスラテに砂糖を入れろ、と店員に言われたり、研修を行うホテルの会議室では、扉の取っ手が抜けていていたりする。
中国人の車の運転は、昔とそれほど変わらず、横入りは当たり前だし、車道に自転車がガンガン走っているのも日本にはありえない光景である。
でも、それらが生み出すカオス的雰囲気がとても面白い。小さなことにはそれほどこだわらずに前に向いていく空気が、成長している国のバイタリティ・エネルギーを感じさせてくれる。
今週いっぱい中国で仕事をすることになっているので、また、雑感を書きたいと思う。